LINEが来たのは、仕事の途中だった。
妻からだった。文字は短かった。
「双子だった」
それだけ。あとはエコー写真。
この記事でわかること
- 3人目が双子とわかった瞬間に、頭の中で何が起きたか
- 最初に不安だった「お金」と「育児」のリアル
- 実際にやった準備と考え方
- 双子妊娠が判明してから出産までの想定外の流れ
妊娠がわかった流れ
妊娠検査薬が陽性だった。それで妻が産婦人科に行って、エコーで確認してもらうことになった。
その日、俺は仕事中だった。妻が産院に行くことは知っていた。妊娠の確認のためだ。でも、双子かどうかまでは、当然想定していなかった。
スマホにLINEの通知が来た。開くと、「双子だった」という一言と、エコー写真が送られてきていた。
動揺を隠した
職場に他の人がいる状況で、「双子です」と叫べる人間はそうそういない。俺も同じだった。
表情は平静を保っていたと思う。少なくとも、周りには気づかれていなかったはずだ。
でも、内側ではまったく別のことが起きていた。
頭の中で、いろんなことが同時に走り出した。お金のこと。育児のこと。今でも整理がついていないような感覚のまま、その瞬間に全部が一気に押し寄せてきた。
長男は、まだ1歳になりたてだった。そこに双子が生まれたら、家には乳幼児が3人いることになる。
最初に頭をよぎったのは「お金」と「育児」
双子だとわかった瞬間、浮かんだのは喜びよりも先に現実だった。
お金はどうなるんだ。
3人目の子どもが生まれれば、当然支出は増える。しかも双子となれば、ミルク代、おむつ代、ベビーグッズ、全部が2倍になる。
さらに育休を取ることになれば、手取りは6〜7割に落ちる。28万円が、20万円を切るかもしれない。5人家族で、だ。
整備士として15年働いてきて、それなりに家計は安定していると思っていた。でも、双子という事実の前に、その自信は一瞬で揺らいだ。
育児はどうなるんだ。
長男が1歳になったばかりのタイミングで、双子が加わる。長男だって、まだまだ手がかかる時期だ。
妻ひとりで3人を育てることはできない。俺も全力で動かないといけない。
じゃあ仕事は。育休は。頭の中で、考えがぐるぐる回っていた。
あのとき一番きつかったこと
うれしさがないわけじゃない。でも、それより先に現実が来る。双子とわかった瞬間は、感情よりも先に「生活がどう変わるか」を考えていた。
妻はどうだったのか
その日の夜、妻と話した。産院でのことを聞くと、エコーで「2つあります」と言われた瞬間、妻も相当驚いたらしい。
妻なりに考えることがあったと思う。でも、その夜の会話で、ふたりの方向性はそろっていた。
「やるしかないよね」
そんな感じだった。驚いたけど、落ち込んではいなかった。やるしかない、と。
それを聞いて、少し落ち着いた気がした。
長男への影響が心配だった
双子のことと同じくらい、長男のことが気になった。
1歳になりたての長男は、まだ何もわからない。双子が生まれることも、家の雰囲気が変わることも、理解できない年齢だ。
でも、俺たちが双子の対応に追われれば、長男に向ける時間は減る。それがずっと気になっていた。
「長男が寂しい思いをしないか」
その心配は、双子が生まれた今もある。答えが出るのは、もう少し先のことかもしれない。
「なんで双子なんだ」とは思わなかった
正直に書くと、最初の動揺が落ち着いたあと、「なんで双子なんだ」とは思わなかった。
思わなかったというより、そういう感情にいく暇がなかった、の方が正確かもしれない。
やることが多すぎた。ベビーグッズの買い直し。家の中のレイアウト。育休の申請。お金のシミュレーション。
悲観する時間があるなら、次にやることを考えた方が建設的だった。整備士的に言えば、「不具合を嘆くより、どう直すかを考える」そんな感覚に近かった。
双子のコストを計算してみた
動揺が少し落ち着いてから、まず数字を出した。
- おむつは1日10〜12枚として、双子で20〜24枚
- 1枚20円として、1日400〜500円。月に1万2千〜1万5千円
- ミルクは缶1本で約2,000円。1週間程度でなくなる
- 双子で2本と考えると、月に1万6千円前後
おむつとミルクだけで、月3万円近くかかる計算だった。これに加えて、ベビーグッズ、衣類、医療費が乗ってくる。
でも、数字を出したことで逆に気持ちは落ち着いた。「どのくらいかかるか」がわかった方が、対策を立てられるからだ。なんとなく不安な状態が、いちばんしんどい。
数字を出すと少し冷静になれる
不安をゼロにはできないけど、金額が見えると「何を削るか」「何を残すか」を考えやすくなる。家計も育児も、見えない不安が一番しんどい。
実際に準備したこと
双子とわかってから、まず動いたのはお金の部分だった。
- 固定費を改めて見直した(通信費・保険・サブスク。削れるものは削った)
- 車両保険も、ローン完済のタイミングで外した
- 新NISAでの積立は、双子妊娠が判明したあとも続けることにした
- プリウスだけでは5人家族の移動に対応できないため、ヴォクシーを購入した
- 育休の申請手順を早めに確認した(職場への伝え方・申請のタイミング・給付金の計算)
知らないまま進むより、知っておいた方が気持ちは落ち着く。これは育休申請に限らず、何でも同じだと思っている。
妊娠中も「想定外」の連続だった
双子とわかってからも、想定外は続いた。
妻が切迫早産で入院することになった。長男の世話をしながら、妻の面会に通う日々が始まった。その頃には、もう「双子育児の準備」どころではなかった。目の前のことを、1日1日こなすだけで精いっぱいだった。
5月に帝王切開で双子が生まれたあとも、しばらくはNICUへの入院が続いた。家族5人が同じ家にそろうまでに、時間がかかった。
「双子育児が始まる」と思っていたのに、その前にいくつもの山があった。事前に想像していた「双子のいる生活」とは、かなり違う順番で物事が進んでいった。
今振り返って思うこと
LINEの通知を見てから今まで、「双子じゃなければよかった」と思ったことは一度もない。
そう言い切れるのは、今が充実しているからだと思う。
きつい。でも、悪くない。
双子育児、始まっています。
もし今、不安の中にいるなら
動揺するのは普通だ。お金の不安も、育児の不安も、全部正常な反応だと思う。ただ、数字を出して、やることを整理すれば、少しずつ気持ちは落ち着いてくる。感情を抱えたまま、とりあえず動く。それでいいと俺は思っている。
🔧 整備士的に言うなら
車にトラブルが起きたとき、「なんでこうなったんだ」と嘆いていても直らない。まず症状を確認して、原因を特定して、対処する。双子とわかったあの日も、同じだった。動揺したけど、数字を出して、やることを並べて、一つずつ動いた。それしかなかったし、それで十分だった。
妻の切迫早産・管理入院の話はこちら
※本記事の内容は筆者の個人的な体験・見解に基づくものです。

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